住居と事務所とをかねているときの「独立性」要件の中身|経営・管理

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在留資格、経営管理では事務所の独立性が確保されているかが審査されます。独立性をみる観点はさまざまありますが、ここでは事務所を「区画としてみた場合」について書きます。

独立性のある区画を確保しているとは認められない事例

住居を事務所として使用するケース*1 について

① 「事務所がキッチンなどの生活スペース(空間)と併設されている場合」*1

* 併設されているとは、「区割りなどがされていない」という意味でここでは使っています。キッチンに食事用のテーブルと事務机を置いている場合などがあたります。食事用のテーブルをそのまま事務机としても使うはもちろんNGでしょう。
一つの空間を居住用と事務所用とでシェアしてはいけない、というわけです。

② 「物件の一部屋を事務所として使用することにしているが、居住者の居室やキッチン等の生活スペース(空間)を通過しなければ、事務所として使用する部屋に到達できない場合(もしくはその逆の場合)」*1

* いわゆる動線のことをいっています。これはかなり厳しいですね。1LDkを事務所兼住居とすることはできないと言っているのと同じです。”玄関入ったら、すぐキッチン”では無理ですよね。また、2LDKでも間取りによってはクリアできない場合もあるでしょう。
このほかに、入口が別*3であることを積極要素とした資料があります。しかし、実際には集合住宅であっても許可されていることからみて、入口が1つだけであることをもって不許可判断はしていないでしょう。
ということで、不動産登記簿謄本の提出が必要なカテゴリー3,4では、間取り図と写真を申請書に添付して動線を説明したほうがいいというのが結論です。

以上は、事業所の考え方について実務上問題となるケースが多いとして審査官が講演でふれたものです。

以上、住居兼事務所の独立性の話はここまでです。

* このほか事務所については、使用目的、転貸借、水道光熱費の案分についての取り決め、事務機器の設置、事務所標識なども審査されます。

テーマとすこし離れますが、事業所に関連して「事務スペースの確保」について簡単にふれます。

「飲食店や整体等の事業所(店舗)における執務(事務)スペース」*1 について

以下のケースを入管では「事業所の確保*2の有無のみをもって直ちに不許可とはならないが、他の従業員の雇用状況などから総合的に判断される」*1としています。
① 「事業所に執務(事務)スペースが設けられていない場合」*1
② 「事業所の執務(事務)スペースについて、客席と併設(区割りなどがされていない)されている場合」*1
③ 「事業所の執務(事務)スペースについて、客席と併設されているが、カーテンや簡易なパーテーションで仕切られている場合」*1
①から③までのケースは「事務所の確保」との関連で注意したい点です。不利な判断をされるまえに、説明書を提出してはいかかでしょうか。

ご参考になれば幸いです。


(出典)
*1 プレゼンテーション資料:在留資格「経営・管理」②(出入国在留管理庁職員作成)著作権のため表示できません。
*2 入国在留審査要領 第12編 経営管理 10-7 2018年版参照
*3 外国人経営者の在留資格基準の明確化について(出入国在留管理庁)http://www.moj.go.jp/isa/content/930005791.pdf

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