難民申請中の人から働かせてほしいといわれています。雇っても大丈夫ですか?

まず、在留カードとパスポートを確認することから始めてください。

在留カード

在留カードを見て、在留資格が「特定活動」、在留期間が6月、「指定書により指定された就労活動のみ可」と書かれているかを確認します。

パスポート

パスポートにホチキスで止めてある指定書があるかを確認してください。

この二つが確認できれば、雇用することができます。

長期的な雇用には疑問符

ただし、この特定活動の在留資格は安定的なものではないことに注意してください。

図は2018年から始まった新たな運用です。図の下半分を見てください。最初の難民申請があると内容によってA、B、D1、D2案件に振り分けられます。この内、すぐに働けるのはA案件の人だけです。D2案件の人は6か月後に働ける可能性があります。B案件の人は出国の対象です(在留制限)。再申請の場合は、A、B、C、Dに振り分けます。Cは図にはありませんが、出国の対象(在留制限)と思われます。このように、新運用では働けない人(就労制限)の対象が広がりました。

※AまたはD2に振り分けられた人だけが働けます。  図表:法務省ホームページから引用

http://www.moj.go.jp/isa/content/930003564.pdf

更新ができない可能性

たとえば、1回目の申請が難民不認定となって2回目の申請をしたときに「再申請である場合に、正当な理由なく前回と同様の主張を繰り返している案件」(図表 C案件)であると判断されますと、日本に在留できなくなります(在留制限)。

更新ができない場合、出国準備のための特定活動30日が与えられ、30日以内に出国しなければなりません。

ですので、長期的な労働力として期待することは難しいケースが多いでしょう。難民認定は非常に狭き門だからです。

もちろん、難民認定を受ければ定住者の在留資格で長期的に働いてもらうことができます。

長期的に雇用するなら

では、難民認定が受けられる可能性が高い人はどのような人でしょうか。見分ける方法はあるのでしょうか?

初回の難民申請の後2カ月以内に、特定活動、6月、就労可の許可がもらえた人(図表 A案件)であれば、在留を更新できる可能性は高いとみてよさそうです。

理由は「難民である可能性が高いと思われる案件又は本国情勢等により人道上の配慮を要する可能性が高いと思われる案件」と入管から判断された人には、最初から特定活動、6月、就労可の許可がでるからです。そしてゆくゆくは難民認定もしくは人道上の配慮から定住者の在留資格が付与される可能性があります。


ポイントは「最初から」です。同じ特定活動、6月、就労可だとしても2回目の更新で許可されている人もいるからです(図表 D2案件)。この人たちに長期的に働いてもらえる可能性は低いと考えられます。難民認定と同様に人道上の理由から在留を認められる人(その他の庇護)も非常に少ないからです。
さらに、今国会の改正法が成立すると難民申請の回数が2回までに制限される可能性があります。


(参考)我が国における難民庇護の状況等(出入国管理庁ホームページ)
http://www.moj.go.jp/isa/content/001345019.pdf

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