短期滞在ビザでも商用ならば雇えるとの誤解

短期滞在ビザであっても、商用であれば外国人を雇えると思っている事業主がしばしば見受けられます。

たとえば、Aさんに短期滞在ビザ(商用)で90日間働いてもらいその後帰国、入れ替わりにBさんに90日間働いてもらう。その次はCさん、そしてまたAさん。といった具合に数人の外国人の方に交代で働いてもらうといったやり方が適法だと誤解しているのです。

このやり方は違法

このやり方は違法です。そして、罰則も重大です。

労働者である外国人には、資格外活動罪が成立します。退去強制される可能性もあります。

また、雇用主には、不法就労助長罪が成立し、3年以下の懲役もしくは300万円以下の罰金が科せられることもあります。雇用主が外国人であれば、たとえ永住者であっても退去強制されることがあります。

誤解が広がっている理由

話を聞いてみると、「同業者の多くがそうしているから」、また、「短期滞在ビザ申請の際に仕事をするとして申請し、ビザをもらっているから」という理由が多いようです。

まわりがそうしているから、また、何年も摘発を受けることがなかったから、というのではまったく理由になりません。違法なことをしていても、たまたま当局に知られなければ罰せられることはないのですから。

また「仕事をする」と申請したうえで短期滞在ビザを取得したからというのも、申請時に提出する滞在予定表に商談、打ち合わせ、メンテナンスなどと抽象的に書いているケースが多いのではないでしょうか。

もし、日本で具体的にこれこれの仕事をして収入を得る、と事実ありのままを記載していればビザはおりなかったはずです。

在留管理の厳格化に備える

これから在留管理が厳格化するなかで、いままで大丈夫だったから今後も大丈夫だろう、と考えるのは非常に危険です。

労働者である外国人のみならず、雇用主である外国人にも退去強制を含む実に重大な結果をもたらすリスクがあるからです。

雇用主である外国人の多くは日本での在留期間も長く、奥さんや子供さんがいらっしゃる方もいます。ご自身が退去強制となったら、会社はもちろん家庭もバラバラになってしまうかもしれないのです。

入管法令に違反していないかどうか、よくよく検討してください。

短期滞在ビザ(商用)で行える活動

日本で行う活動に対して対価が支払われる場合は、それを支払う機関が日本にあるか海外にあるかを問わず、原則違法です。

例外的に許されるのは、外国人が所属する海外企業の主たる業務を遂行する目的でその従たる業務を日本で行う場合であって、しかも報酬が海外企業から支払われる場合に限られます。

審査要領には例外的に許される活動がいくつか例示されています。しかし、個別具体的な活動について判断する場合、なにをもって従たる業務とするのかは評価の問題ですので境界はあいまいです。

ですので、日本での活動に対して対価が支払われるのであれば、就労可能な在留資格を得てからにすべきです。

ご参考になれば幸いです。

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佐々木行政書士事務所