日本人の配偶者等から定住者への変更のポイント

日本人の配偶者等あるいは永住者の配偶者等のかたが配偶者と離婚・死別した場合、定住者に変更するにはどのような条件が必要なのかをご紹介します。

<この記事のポイント>

  • 審査要領での条件
  • 在留を認めるべき特別な事情とは
  • 入管の公表事例にみる条件

審査要領での条件

審査要領とは

審査要領とは、入管の内部審査マニュアルです。

まずは、ここからはじめますね。

審査要領の記載

審査要領には、日本人の配偶者等などのかたが離婚などで、その在留資格の基礎を失った場合でも、定住者などへの変更を認める場合として以下のことが書かれています。

ア 独立の生計を営むに足りる資産又は技能を有していること。かつ、

イ 日本人、永住者又は特別永住者との間に出生した子を日本国内において養育している等、在留を認めるべき特別な事情を有していること。

イの「子を日本国内において養育している」とあるのは、あくまで例示です。子どもがいなくても「在留を認めるべき特別な事情」があれば許可されます。

在留を認めるべき特別な事情とは

独立の生計が営めるかどうかは収入金額や預貯金などで客観的に説明することができます。

要するに、証拠を提出すれ問題はないわけですね。

たとえば、働いている先からの在職証明書や預貯金通帳のコピーなどです。

在職証明書はいつから勤務していることをはっきりと書いてもらってくださだい。

通帳は表面と残高のあるページのコピーでいいです。

銀行からわざわざ残高証明書とる必要はありません。見せ金を疑われます。

さて、

問題となるのは、在留を認めるべき特別な事情の有無です。

実務上は、独立生計のほか

 実体のある婚姻期間が3年程度以上継続していたこと

を要するとされています。また離婚の場合には、

 離婚にいたった事情に酌むべきものがあることが必要とされています。

たとえば、DVが原因で離婚した場合などです。離婚の原因は重要な審査対象です。

これは、本当に慎重に書いてください。入管から離婚相手に電話することもあります。

入管の公表事例にみるポイント

では、実際の許可・不許可事例で以上のことを検証してみましょう。

入管から、許可・不許可事例が8件が公表されています。

そこで挙げられている項目は次のとおりです。

 日本での在留期間

イ 前の配偶者が日本人か永住者か

 前の配偶者との婚姻期間

エ 死別・離婚の別

オ 前の配偶者との実子の有無

カ 特記事項

に分かれています。

アとウは長いほど有利でです。

イ、エ、オはあまり影響はさそうです。ただ、実子がいる場合は、親権を持ち監護・養育実績は必ず必要です。

このほか、一定の収入が確保されているかどうかが重視されています。

結局のところ

ア 実体のある婚姻期間が3年以上(別居期間は除く)

イ 一定の収入が確保されていること

ウ 実子がいる場合は、親権があり、養育実績もあること

が重要な要素といえます。

このほかに

エ 離婚のおもな原因が前の配偶者にあること

オ 日本社会への定着性が強いこと(在留・婚姻年数、職業など)

カ 在留状況が良好なこと(犯罪歴等)

などが考慮されていることが分かります。

まとめ

まず、婚姻期間と収入が最も考慮されるものと考えてください。

これらをクリアしたうえでほかの有利な事情をアピールします。

変更申請をする際には、このことをおさえておいてください。

なお、定住者以外にも、他に永住者、技能などにも変更の可能性はありますのでどのような申請をするのかについてもよく検討したほうがよいでしょう。

ご参考になれば幸いです。

新潟市中央区女池南2-2-10-2C 佐々木行政書士事務所