外国人(日本人の配偶者)が離婚・再婚したときの入管手続き

日本人と結婚し「日本人の配偶者等」で来日したものの、離婚。その後、ほかの日本人と再婚した場合の入管手続きについて説明します。

【この記事のポイント】

  • 離婚したことの入管への届け出
  • 再婚した場合の入管手続き

離婚したことの入管への届け出

届出をしないと罰則があります

日本人の配偶者等で在留する外国人は、日本人の配偶者と離婚又は死別したときは14日以内に法務大臣に配偶者と離婚又は死別した年月日を届けることとされています。(入管法19条の16第3号)

届出を怠った場合は、20万円以下の罰金に処せられます。(入管法71条の3第3号)

なお、入管法の届出義務を軽く見ている方が多いのが気になります。

離婚又は死別してから14日以内とされている届出をしないと、在留資格の更新や変更にあたって不利な事情になり得ますので注意してください。

ただ、遅れたとしても入管から指摘される前に届出をしていればそんなに大きな問題とはなりません。

在留資格が取消されることもあるので注意

たとえ在留期間が残っていても、配偶者としての活動をせずに6か月間が過ぎると在留資格取消しの対象となります。(入管法22条の4第1項7号)

在留期間が1年、2年とか残っていると在留資格の取消しをおそれて、離婚の届出をしない人も多くいます。

しかし、結局、在留期限がくれば何らかの入管手続きが必要になるのですから、そのときに不利な事情にならないようにきちんと届出をしていたほうがよいのではないでしょうか。

離婚後の選択肢にはどのようなものがある?

在留資格の基礎となっている婚姻が終了したわけですので、①あらたな配偶者と再婚する②他の在留資格(定住者、永住者、就労資格など)に変更する③帰国するかを選択することになります。

再婚した場合の入管手続き

在留期間更新許可申請

日本人と再婚した場合、在留資格は同じ「日本人の配偶者等」ですので、申請は在留期間更新許可申請です。変更許可申請ではありません。

実質的には在留資格の認定手続きと同じ

期間更新ではあっても、相手の日本人の配偶者は別人ですので在留資格認定証明書交付申請と同じ書類を用意しなければなりません。

つまり、実質的には在留資格認定証明書の交付申請手続きと考えてください。

重点的にアピールしたほうがよい2つのポイント

そして、再婚だということで質問書、理由書に書く内容は、社会通念からみてどう映るのか、より慎重な検討が必要です。

特に、①離婚にいたった経緯については詳細に記載することが必要です。

また②実体を伴った婚姻であることを示す証拠も相当の分量を提出しなければならないと考えてください。

もし、来日後まもなく離婚そして在留期限間際に再婚というケースは、日本にいるための方便としての結婚ではないか、と強く疑われるのは間違いないでしょう。そのうえ、交際期間が短いと証拠をそろえるのはとても難しくなります。

民法の再婚禁止期間が6か月から100日に短縮されたことで、正規の在留中に他の日本人と再婚することも入管法上可能になったことは確かです。

しかし、婚姻の実体が厳格に審査されることに変化はないでしょう。

一旦、帰国することがよいケースもある

入管法が改正され罰則が強化されました。

入管に提出する書類に故意に虚偽を紛れ込ませる行為が罰則の対象になることが明記されました。

(参考) ついに!入管法に新たな罰則が追加されました

個別の事情にもよりますが、いったん帰国して改めて在留資格認定証明書を申請することを検討したほうが良い場合もあります。

まとめ

14日以内に入管に離婚の届出をしないと、その次の申請で不利な事情として扱われることがありますので注意してください。

日本人と再婚して再び「日本人の配偶者等」の資格が認められるケースはそれほど珍しいケースではありません。ただ、実体を伴った結婚であることを立証するにはより慎重な準備が必要です。

なお、故意に虚偽申請したと評価されると、次の申請はほぼノーチャンスとなりかねませんので、厳に慎んでください。

ご参考になれば幸いです。

2017年3月14日一部改訂